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【係り結びの法則①】係り結びの法則って何?

この記事は約6分で読めます。

はじめに

係り結びの法則について3部に分けています。

本記事は第1部にあたります。

【第1部】

係り結びの法則というものが何なのか

生徒も十分理解できるように根本から説明をするつもりです。

【第2部】

係助詞「ぞ・なむ・や・か・こそ」および反語「やは」「かは」について、

例文を用いて一つ一つ丁寧に解説をしています。

係り結びの法則のつまずきはここで解消しましょう!

【第3部】

係り結びの法則の応用として、

係り結びの省略

係り結びの流れ・消滅・消去

係り結びの逆説用法

について2~3つずつ例文を用いて丁寧に説明をしています。




解説

係助詞とは

係助詞は「けいじょし・かかりじょし」と読みます。

文中(や文末)について、

強意・疑問・反語

といった意味をそえます。

口語(現代語)では

は・も・こそ・さえ・でも・しか・しも・ほか

などが挙げられます。

私には彼こそが必要だ。

私には彼しか見えない。

などのように使います。

しかし、

口語文法の係助詞は聞かれないので、

ここでは無視します。

そして、

文語(古文)では、

は・も・ぞ・な・や・か・こそ

が挙げられます。

「なむ」は「なん」と読みます。

この理由は「なむ」の章で説明します。




古文における係助詞

ここからが本題ですが、

まずは必殺の呪文を覚えてください。

ぞ・な・や・か・こそ。こそは已然形


係助詞「は」「も」はあまりテストで問われないので、呪文の中には入れていません。

ただし、次章で解説は行ないます。

何度も唱えてリズムで覚えてくださいね!

係り結びの法則とは

通常、

文は例文①②のように

終止形か命令形で終わります

①いと幼ければ、籠にいれて養ふ。(終止形)

(とても幼いので、籠にいれて養う。)

②帝、篁に「読め。」と、(命令形)

(帝は、篁に「読め」と、)

しかし

係助詞「は・も・ぞ・なむ・や・か・こそ」が文中にあると、

係助詞が結びの語に特定の活用形を要求します

これを係り結びの法則といいます。

なお、

ここでいう「結びの語」とは、

以下の例の下線部「けり」のことです。

後述しますが、

係助詞「は」は、

終止形を要求します。

③今昔、比叡ひえの山にちごありけり

(今となって昔のことだが、比叡山に小さい子がいた。)

 

活用形についてはこちらもご覧ください。

 


さて、

「は・も・ぞ・なむ・や・か・こそ」のうち、

「は・も」は終止形を、

「ぞ・なむ・や・か」は連体形を、

「こそ」は已然形

結びの語に要求します。




係助詞は必ず文末で結ぶのか?

さきほど、

「は・も」は終止形を、

「ぞ・なむ・や・か」は連体形を、

「こそ」は已然形

結びの語に要求すると説明しました。

 

詳しいことは後述しますが、

ここで一つ注意が必要なのが、

結びの語が文末にあるとは限らない

ということです。

多くの生徒は、

結びの語=文末

と思い込んでいることがあります。

しかし決してそのようなことはありません。

男はこの女をこそと思ふ。

男はこの女を手に入れたい(=妻にしたい)と思う。


太字は係助詞・下線部は結びの語

この文は一見、

文末が「思ふ」なので、

係助詞「こそ」が

「思ふ」で結んでいて、

「思ふ」は連体形だと思いがちです。

しかし、実際は

係助詞「こそ」が結んでいるのは

推量・意志「む」の已然形「め」です。

男はこの女を得むと思ふ。

「こそ」

男はこの女をこそと思ふ。

男はこの女を手に入れたい(=妻にしたい)と思う。


太字は係助詞・下線部は結びの語

なぜかというと

「こそ」は

(詳しくは後述しますが)強意という

ほかの語を強調する働きがあるからです。

男はこの女をこそと思ふ。

男はこの女を手に入れたい(=妻にしたい)と思う。


太字は係助詞・下線部は結びの語

例文の「こそ」は

「この女を」に係って、

ほかならぬこの女のことなのだっ!

と強調しています。

そして

「この女」を「得よう」と思っているわけです。

だから「こそ」は

「得む」の「む」で結び、已然形「め」にしているのです。

このように、

必ずしも係助詞が文末で結ぶとは限りません。

 

ただ、この例文においては

「こそ」が

「思ふ」ではなく、

「む」で結んでいる理由を

文末であるからと説明できます。

男はこの女をこそ思ふ。

男はこの女を手に入れたい(=妻にしたい)と思う。


太字は係助詞・下線部は結びの語

文中の「と」に注目します。

この「と」は引用の「と」といわれ、

そこでいったん文を終止させるような働きをします。

イメージとしては会話文が終わるようなものです。

男はこの女をこそ。」と思ふ。

はこの女を手に入れたい(=妻にしたい)と思う。


太字は係助詞・下線部は結びの語

このように考えると

結びの語は文末であるともいえそうです。

しかしあくまで

どの語で結んでいるのかは

安直に文末だからと考えず、

意味で判断しなくてはなりません。




係助詞「は・も」

ここでは

係助詞「は・も」

について確認しますが、

残念ながら

テストには出ません。

なぜなら、

要求する活用形が終止形だからです。

通常の文は終止形で終わるのですから、

わざわざテストで問う意味があまりありません。

とはいえ、係助詞「は・も」の用例を確認しておきます。

以下が挙げられます。

「けり」は終止形です。

③今昔、比叡ひえの山にちごありけり

(今となって昔のことだが、比叡山に小さい子がいた。)

④名を讃岐造さぬきのみやつこと(中略)

(名前を讃岐造と)

⑤腹立たしきこと慰みけり

(腹立たしいこと気が晴れた。)


太字は係助詞・下線部は結びの語




「をば」の「ば」は係助詞「は」

ここで注意しておくのは、

④「名をば、」の「ば」です。

実はこれも係助詞「は」なのです。

係助詞「は」は

格助詞「を」に接続すると濁音化して「ば」になります。

そして、格助詞「を」が接続する語(ここでは「名」)を強調します。

係助詞「は・も」で確認したいのはこれくらいでしょうか。

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