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【古文】格助詞「の」の用法

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はじめに

共通テスト、二次試験、定期テストのどれを見ても頻出である、

格助詞「の」には

・主格

・連体格

・準体格

・同格

・比喩

の5つの代表的な用法があります。

ここでは

それぞれの用法とその識別について学んでいきます。

頑張っていきましょう!

概要

格助詞「の」の用法は以下の5つです。

同格は定期テストや入試で頻出です。

また比喩は和歌でけっこう使う知識なので押さえておきたいです。

解説

格助詞とは

まず格助詞とは何なのか確認しておきましょう。

格助詞とは

文中での働きを示す語です。

その働きの種類が

主格、連体格・・・というわけです。

格助詞が何なのかはこちらもご覧ください。

主格

主格とは、文中で主語の働きを示すものです。

以下の例で確認してみましょう。

1.かたぶくまでせりて、

(月傾くまで横になっていて)

(『伊勢物語』「月やあらぬ」)

この場合の「の」は

「傾く」という述語に対して、

「月」が主語であることを示しています。

これが主格という用法です。

ほかにもこのような例もあります。

2.かかる事起こりにこそ、世も乱れ悪しかりけれ。

(このようなこと起こったからこそ、世の中が乱れ悪くなったのだ。)

『源氏物語』「光源氏の誕生」

3.大江山いくのの道遠ければ

(大江山を超えて生野を通っていく道遠いので、)

『十訓抄』「大江山」

連体格

連体格とは、体言に連なる働きのことで

つまり

体言を修飾する働きを示すものです。

4.それ十二月しはす二十日はつかあまり一日ひとひいぬ時に

12月21日、戌時(午後八時ごろ)に、

『土佐日記』「門出・馬のはなむけ」

例えば、「それの年」の「の」は

「それ」が「年」を修飾していることを表しています。

「年の十二月」の「の」は

「年」が「十二月」を修飾していることを表しています。

これは現代語でもよく見る表現なので

イメージしやすいですね。

準体格

準体格とは、体言に準じる働きのことで

つまり

体言ではないものを体言のようにする働きを示すものです。

難しい名前をしていますが、

これも現代語でよく見る表現です。

まず現代語の例を見てみましょう。

5.おいしいが食べたい。

6.勉強したが高得点につながった。

まず原則主語になれるのは体言(名詞)です。

例文5・6では「おいしい」「勉強した」という

形容詞や動詞+助動詞が主語になっています。

それを可能にするのが準体格「の」です。

つまり「の」が体言の役目を果たすことで、

形容詞や動詞+助動詞が主語になれるのです。

このとき「の」は別の体言を補ったり、置き換えたりできます。

今回は以下のように「もの」や「こと」に置き換えられます。

7.おいしいものが食べたい。

8.勉強したことが高得点につながった。

このように

体言ではないものを、体言のようにするものが準体格です。

ちなみに例文5・6は主語を例にみましたが、

目的語においても準体格になります。

9.おいしいを作る。

10.おいしいものをつくる。

導入が長くなりましたが、

古文ではこのような例があります。

11.まことにかばかりは見えざりつ。

(本当にこれほどのものは見たことがない。)

『枕草子』「中納言参り給ひて」

同格

これは最頻出といっても過言ではない用法です。

同格とは、対等(=同格)の働きであることを示すものです。

12.母北の方なむ、いにしへの人よしあるに、

(母は、古風な人で由緒あるなので、)

『源氏物語』「光源氏の誕生」

12の例で詳しく確認していきましょう。

ここでは「人の」の「の」が同格です。

さきほど、同格=対等と示しましたが、

何と何が対等なのでしょうか。

それは

「人」を修飾する2つの情報が対等なのです。

例12の場合、

「いしにへ(古風)」「よしある(由緒ある)」

人を修飾する2つの対等な情報です。

つまり

「いしにへ」であり、「よしある」でもある人

なのです。

これが同格の意味です。

訳す際は

同格の「の」を「~で」と訳し、

2つ目の情報(よしある)の後ろに、

同格の「の」が接続する体言(人)を補います。

12.母北の方なむ、いにしへの人よしあるに、

(母は、古風な人で由緒あるなので、)

『源氏物語』「光源氏の誕生」

では大切なのでは

どういうときに同格になるのかです。

もちろん例外はありますが、

入試で聞かれるときには次の公式でほぼ解けるので、

これを覚えることをおすすめします!

これを例12と照らし合わせると、

「いにしへの人」が「~体言」という体言の塊を表し、

「よしある」が「~連体形」を表しています。

このときの「の」が同格の用法になります。

以下の例も同様です。

「白き鳥」が体言の塊、

「赤き」が連体形

「なる」も連体形

で公式が成り立っています。

13.白き鳥のはしと脚と赤きしぎの大きさなる

(白い鳥で、くちばしと足の赤い鳥で、鴫の大きさである

(伊勢物語)

同格は定期テスト、入試でも頻出なのでぜひマスターしたいとことです!

比喩

比喩とは、まさに比喩の働きを示すものです。

ここで大切にしたいのは、和歌で使われる場合です。

例14は地の分の例文であり、和歌ではありません。

一方で

例15は和歌です。

14.世になく清らなる玉をのこ皇子みこさへ生まれ給ひぬ。

(世にいないような美しい玉のような男の子までもお生まれになった。)

『源氏物語』「光源氏の誕生」

15.あしびきの 山鳥の尾の しだり尾 ながながし夜を ひとりかも寝ん 

(山鳥の垂れている長い尾のように、長い長い夜を一人で寝るのでしょうか。)

百人一首 3番 柿本人麻呂

和歌において比喩の「の」に注目するのは

多くの場合そこまでが序詞になるからです。

序詞の見つけ方には

・掛詞

・同音反復

・比喩

の3つがあり、比喩を見つけるときに、

この比喩の「の」にまず注目するのです。

定期テストや入試では

序詞を見つける際に比喩の「の」が大活躍します。

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