活用の種類とは
活用の種類とは、
用言(動詞・形容詞・形容動詞)が
どのように活用する(形を変える)か分類したものです。
それは
現代語の文法では5個、
古文の文法では9個
になります。
本記事では古文を取りあげますので、
現代語の文法のほうも気になる方は以下をご参照ください。
それでは古文の活用の種類の見分け方を見ていきましょう。
見分け方(四段活用動詞を例に)
上の表を見てください。
これは、
活用の種類を見分けたい言葉に付けると、
その言葉の活用の種類が分かる優れものです。
例えば、見分けたい語が「書く」だとしましょう。「書く」に上の表の語を付けると、
- (未然形)「書か」ず
- (連用形)「書き」けり、「書き」て
- (終止形)「書く」。
- (連体形)「書く」もの、「書く」とき、「書く」こと
- (已然形)「書け」ども
- (命令形)「書け」
というように「書く」の形が変わりますね。
まずはこのように活用させることができるようになってください。
どうしても全部覚えるのが難しい人は最悪の場合、
未然形につく語「ず」だけは覚えてください。
とはいえ未然形だけでなく、
全ての活用系に変えられることは、
国語学習において非常に重要です。
さて
ここでさきほど活用させた語(の活用語尾)の母音に注目してみましょう。
- (未然形)「書か」→ka→a
- (連用形)「書き」→ki→i
- (終止形)「書く」→ku→u
- (連体形)「書く」→ku→u
- (已然形)「書け」→ke→e
- (命令形)「書け」→ke→e
未然形から順番にa.i.u.u.e.eとなります。
このa.i.u.u.e.eの四段で活用する動詞のことを「四段活用」というのです。
このように、
これらの言葉を付けて、母音を見ることで活用の種類が判断できるのです。
見分け方(9つの活用の種類)
これはこの記事で簡単にまとめました。
この記事で挙げた表です。
これは、古文における動詞の9つの活用の種類をまとめたものです。
この表の作り方は、やはり、
- 「ず」「けり・て」「。」「もの・とき・こと」「ども」「✖」を付けて活用させる
- 活用させた語(の活用語尾)の母音を見る
- その母音の規則性を見つけ、活用の種類を判断する
この手順が重要です。
まぁ、結局は慣れだと思いますので、この手順をもとに、活用させて活用の種類を判断することを何度も練習しましょう。
超簡単な判別方法「四段活用」と「ラ行変格活用」
古文で活用の種類を考える時、
その考えたい語に打ち消しの助動詞「ず」をくっつけるといいましたね。
例えば、
元の語が「書く」だと「書かず」になりました。
このようにしてほとんどの動詞について考えていきます。
それでは先ほどの「書く」で考えてみましょう。
打ち消しの助動詞「ず」を付けると「書かず」で、
「書かず」の「か」は「ka」と発音し、母音が「a」ですね?
このように
「ず」を付けて、
元の語の母音が「a」になるとその語は
・四段活用動詞
・ラ行変格活用動詞
・ナ行変格活用動詞
のどれかということになります。
打ち消しの助動詞「ず」を付けて、元の語の母音が「a」なら
四段活用動詞
ラ行変格活用動詞
ナ行変格活用動詞
たったこれだけなんですね!
そして
ラ行変格活用は
「あり」
「をり(居り)」
「はべり(侍り)」
「いまそかり・いまそがり」
しかありません。
またナ行変格活用動詞は
「死ぬ」
「去ぬ・往ぬ」
しかありません。
つまり、
このようにいえます。
- ラ行変格活用(ラ変)→「あり」「をり(居り)」「はべり(侍り)」「いまそかり・いまそがり」
- ナ行変格活用動詞(ナ変)→「死ぬ」「去ぬ・往ぬ」
- 四段活用→ラ変・ナ変以外の動詞で、「ず」をつけた未然形の母音がa
超簡単な判別方法「カ行変格活用」「サ行変格活用」「ナ行変格活用」
いきなりまとめます。
- カ行変格活用(カ変)→「来」のみ
- サ行変格活用(サ変)→「す」「おはす」のみ(基本的には)
- ナ行変格活用(ナ変)→「死ぬ」「往ぬ・去ぬ」のみ
たったこれだけなんです。簡単ですね。
超簡単な判別方法「上一段活用」「上二段活用」
上二段活用を先に考えましょう。
上二段活用とは、
「i」と「u」の2段で変わる活用の種類のことをいいます。
上二段活用の
「落つ」は「i」と「u」の2段で変わります。
これが上二段活用です。
次に上一段活用ですが、
これは全て「i」で変わるのです。
ちなみに上一段活用は、
贔屓に見入る(ひいきにみいる)で覚えられます。
「ひいきにみいる」とは、
「干る・乾る」、
「射る・鋳る」、
「着る」、
「似る・煮る」、
「見る」
「居る・率る」
の動詞のことです。
- 上二段活用→「i」「u」で変わるもの
- 上一段活用→「i」のみでかわるもの
- 上一段活用→「贔屓に見入る(「干る・乾る」、「射る・鋳る」、「着る」、「似る・煮る」、「見る」「居る・率る」)」でも覚えられる。
超簡単な判別方法「下一段活用」「下二段活用」
下二段活用を先に考えましょう。
下二段活用とは、
「e」と「u」の2段で変わる活用の種類のことをいいます。
下二段活用動詞の
「受く」は「e」と「u」の2段で変わります。
これが下二段活用です。
次に
下一段活用は「蹴る」だけで、
「e」だけで変わります。
簡単ですね。まとめます。
- 下二段活用→「e」と「u」だけで変わる
- 下一段活用→「e」だけで変わり「蹴る」のみ
【時間が無い人向け】超簡単な判別方法まとめ
- ラ行変格活用(ラ変)→「あり」「をり(居り)」「はべり(侍り)」「いまそかり・いまそがり」
- ナ行変格活用(ナ変)→「死ぬ」「往ぬ・去ぬ」のみ
- 四段活用→ラ変・ナ変以外の動詞で、「ず」をつけた未然形の母音がa
- カ行変格活用(カ変)→「来」のみ
- サ行変格活用(サ変)→「す」「おはす」のみ(基本的には)
- 上二段活用→「i」「u」で変わるもの
- 上一段活用→「i」のみでかわるもので、「贔屓に見入る(「干る・乾る」、「射る・鋳る」、「着る」、「似る・煮る」、「見る」「居る・率る」)」でも覚えられる。
- 下二段活用→「e」と「u」だけで変わる
- 下一段活用→「e」だけで変わり「蹴る」のみ
ながながと書きましたが、これは絶対に理解しておく内容なので、時間があればもう一読するといいかもしれません。
コメント
画像の活用形が四段ではなく五段になっていましたので
一応お知らせしておきます。
すごく見やすいので明日のテストに向けて
使わせて頂きました!!
ありがとうございます!
うっかりしていました。大変助かります!
参考にできるところは参考にしてください。
テスト頑張ってくださいね☺