はじめに
言葉というのは非常に面白いものでさまざまな法則やルールがあります。
ここでは「右側主要部の原則/規則(以下右側主要部の原則)」というものを紹介します。
これ自体が入試に出ることはありませんが、言葉の面白さを知ってもらうための一つとして紹介します。
概要
この原則は他言語においても当てはまる場合が多くあります。
たとえばbook store(本屋)/department store(百貨店)/grocery store(食料雑貨店)/shoe store(靴屋)などの場合、
右側にあるstoreが主要部になります。
解説
右側主要部の原則
「右側主要部の原則(規則)」というのは、
二単語以上がくっついてできた言葉(合成語)は、多くの場合、その言葉の右側が主要部分になるという原則です。たとえば、
教育学部、経済学部、法学部、環境学部…etc.
「〇〇学部」という「〇〇(ある分野を指す言葉)+学部」は、すべて「学部」をさす言葉です。つまり教育学部、経済学部、(略)はすべて「学部」というものが本質で、主要部ということになります。
このとき「学部」は通常であれば、「右側」に置かれます。だから、「右側主要部の原則」というのです。
ほかにも、天然水、水道水、汚染水なども主要部は「水」であり、アップルパイ、レモンパイ、ミートパイも主要部は「パイ」になります。
右側主要部の原則の例外
しかし原則には例外がつきものです。
それが、
じゃがバターなのです!
これは明らかにじゃがいもがメインであるはずだが、ことば的にはじゃがいもが前置されている。
このように例外もあるのです。
言葉は主観の塊
これは余談ですが、
じゃがバターは例外だ。と先述しましたが、必ずしもそうとは言えず、捉え方(話し手の主観)によると主要部に成り得るのではないかとも思います。
なぜなら、
じゃがバターは、バターがあるからこそじゃがバターなのであり、バターがなければ、それはじゃがいもだからです。
だからバターが主要部なのだという捉え方(話し手の主観)です。
まあ要は屁理屈ですね。
しかしこういう考え方(話し手の主観)も、言葉を考える上ではおもしろい一つの観点ではないでしょうか。
コメント